お風呂セットを持って、3人で大浴場に向かうと途中……



「……さ、桜田さんっ!ちょっといいかな……」


背後から声が聞こえた。


あたし達3人同時に振り返ると、そこには恥ずかしそうに顔を赤く染めた男の子の姿。



「……あら、あの感じ、告白ね」


「……こ、告白!?」


あーちゃんの言葉にあたしは思わず目を見開いた。



「ちょっと穂香!静かにっ……」


「あ、ごめん……」


愛チャン、すごいなぁ……。


学校でも愛チャンと歩いていると、男の子達がヒソヒソと話しながら見ているし。


モテるって、なんか羨ましい……。



「2人とも先に行ってて大丈夫だよ!あたしも後から行くから!」


「行ってらっしゃい!」


「じゃ、先に行ってるわね!」


愛チャンはあたし達に微笑んで、男の子の後について行った。



「相変わらず、愛はモテるわねぇ~!」


「うん、うん!」



【お手洗い】と書いてある看板を横切った時、あーちゃんの足が止まった。