ハンカチをポケットに入れると少し前を歩いていた真美子に呼ばれ


もう一度「ありがとう」と頭を下げると、真美子達に追いつくように少し足を速めた。





その知らない子が私を睨みつけてたなんて、その時は気付かなかった。





教室に戻ってHRが終わり、実力テストの時間割が発表されて1日が終了。


始業式だから午前中で終わったので、4人でご飯を食べに行こうと話していると



「真琴」


「ありゃノノちゃん、昨日ぶり!」



昨日まで一緒に夏期講習を受けていたノノちゃんが立っていた。



「俺と潤、このまま予備校に行くことにしたんだ」


「そっか。同じ文系だしクラスも一緒だろうね」


「これからも仲良くしてね」


「あはは。ノノちゃん、今まで通りね」



もちろん、予備校以外でと言う隠語にノノちゃんは気付いたようで



「分かってるよ。じゃあこれから申し込みに行ってくるから」



そう言って入口付近で待っていた潤と一緒に教室を出て行った。



「ちょっ!真琴!」



真美子がなぜか焦ったように私の腕を引っ張っていて


「痛いなぁ〜何?」