私は・・・


肩の力が抜けてホ〜ッと長い息を漏らした。



よかったぁ!怒られなかったよ!



「じゃあノノちゃんって呼んでも大丈夫なのかな?」



もちろん、ファンの子達がいるところでは呼べませんが。


本人の了解を得ることは大切だと思うんだな。



確かに自分の知らないところで変なあだ名をつけられたって分かったら気分は良くないだろうし。



「いいよ。じゃあ俺も真琴と春香って呼んでいい?」



ノノちゃんの申し出に私と春香は首を縦に振っていた。


ノノちゃんはふと春香に目線を合わせて



「春香も『ノノちゃん』って呼んでたの?」


「え?ううん。私も今日初めて真琴が『ノノちゃん』って呼んでるって知ったし」


「じゃあ友達との間ではなんて呼んでた?」


「あ〜クラスの子達が『光君』って言ってたから光君かな?」


「じゃあ春香は光って呼んでよ」


「うっ・・・いえいえ。じゃあ光君で」



恐れ多いという感じで春香は慌てていて。



夏期講習が始まって2週間。


私達4人は周りを気にせず声を出して笑っていた。