「高校入学してから、ずっとお前の事見てたんだ。だから何で彼氏を作らないんだろうって思ったりして。
だけど、お前と話してるうちに、こいつは自分から好きにならないとダメな子なんだって分かってさ」
『真琴自身が好きにならないとダメなんだってクラスが一緒になって分かったんだけどな』
春香とノノちゃんをくっつける為の作戦会議の時、潤が話していた事を思い出した。
「春香から今の真琴は誰にも落とせないよって言われて、お前の事ずっと探り入れてたのに宮本さんからの提案を受けたんだ。
だけど、一緒のクラスになって最後のチャンスだから春香に真琴を紹介してもらうようにお願いした。
春香はかなり不思議がってたんだけど、あいつもお前と一緒で鈍いからな。全然気づかなくてOKしてくれて」
その時のことを思い出したのか潤の笑った時に漏れた息が耳にかかって少しくすぐったかったんだ。
「俺から自分の気持ちぶつけても無理なんだろうなって思ってたからせめて友達になれたらって思って」
私はなぜか宮本さんに潤が話していた内容を急に思い出していた。

