そう言うとクラブの後輩らしきその女の子の頭をクシャっと撫でて





その姿にズキッと胸が痛んだ。



やっぱり私・・・末期症状だわ。





HRが始まり、原っちは少し涙声になりながらも今日のスケジュールを話していて。



すでに泣き始めてる子もいたり。



「なんか卒業式って実感できるな」


「そだね」



後ろの潤と今日でクラスメートとして最後の会話なんだろうなと考えていて。


少し目頭が熱くなってきたのを慌てて瞬きで誤魔化した。



潤は私の様子を気付いたはずなのにただ微笑んでいて。



私は恥ずかしくなって、前の弥生の背中をツンツンと突いた。



「このあとって?」


「体育館に移動だって」


「何かいよいよ卒業だね」


「ホントあっという間だったね」





「じゃあ廊下に整列しろよ〜」



原っちの声とともにクラスメートが一斉に立ち上がる。



卒業証書は出席番号順に呼ばれるので、整列も出席番号順。


廊下の窓からは3月の柔らかい日差しが入ってきていて



卒業式は晴天なり!



そんな事を考えて、1人で笑っていた。