いよいよ本命当日。



私はドキドキしながら正門を潜った。



しかし人が多いなぁ〜


こんなにたくさんいると受からないじゃん!



ブツブツと言いながら入口に掲げられた受験番号から割り当てられた教室を案内図で確認して移動する。



『ブーブー』と携帯が鞄の中で震えていて、私は焦って鞄から取り出した。



電源切るの忘れてたよ!



受信メールの差出人がテロップで流れてて



『受信メール1件:橋本 潤』



びっくりして傍にあった女子トイレへ駆け込むと個室の鍵を閉めて携帯を操作する。



『おはよう(^.^)/
調子はどうだ?
今まで頑張って
勉強したんだから
お前なら大丈夫だよ

悔いのないように
実力を発揮せよ!

by隊長』



潤からのメールは他の誰からの励ましより私を力づけてくれて



「頑張るぞ!打倒!入試問題!」



私は個室で気合を入れていたのだ。





その声がトイレの外まで聞こえるぐらい大きかったってのは



全然気が付かなかったんだけど・・・ハズい







「お・・・終わった・・・」



全ての科目を終了した私は・・・脱力した。