「はいこれ」



そう言って氷なしのアイスティーを置いてくれた。



さすがに冬だし冷たいのは飲まないけど、まだ食事前にコーヒーを飲むのもなと思っていた私は春香のチョイスに



「ありがとう」



嬉しくてニッコリ笑ってストローを袋から出した。





「あのさ、真琴の入試前に悪いんだけど。


だけどセンターが終わったから、ちょっとはいいかなと思ってね」



春香は突然話を切り出してきたんだけど、私は何が言いたいのか分からなくて



「何?改まって?」


「拓也の事」



思わず口に含んだアイスティーを吹き出しそうになった。



どうして春香の口から石原君の名前が・・・



あっ知り合いだったんだ。



「な・・・何の事?」



クリスマスイブの件は出来るだけ触れられたくなくて咄嗟に誤魔化したんだけど、やっぱり春香は春香で



「あいつ、しめといたから」


「うげっ!」



春香って普段は穏やかで優しいんだけど、キレたらそれは恐ろしくて。



1度、目の当たりにした時・・・