それが嬉しかったのか、愛は私と春香を『心友』だと。


愛の事は嫌いじゃないけど・・・


私も春香もあくまであんたのカテゴリーは『友達』だ。



勘違いさせたくないから、ちゃんと否定してるんだけどなぜか伝わらなくて。



気付かないのかなぁ?


私も春香も自分からあんたに自分の話をしないって事を。



いつも愛の『彼が出来た』だの『彼と別れた』という話に頷いていただけだって事。



やっぱりこういう風に友達へと線引きする私って・・・


性格悪いんだろうな。



「そういえば、このクラスって野々宮君いてるんだよね!」



愛は嬉しそうにキョロキョロとお箸を口に入れたまま探すしぐさをする。


私は特に反応せず、ペットボトルのお茶を飲み最後のふりかけご飯を咀嚼する。


「野々宮君なら潤と一緒に学食行ったよ」



私が返事しないもんだから、隣で食べていた菜々美が愛に説明していた。