「だって、真琴は俺の事信頼してくれてるんだろ?だったらただの友達じゃなくて親友だと思うんだけどな」



潤が言ってくれた親友は『心友』ではないけど、私にとっては戸惑っていた気持ちを払拭させるだけの威力があって。



「あっ、あのさ。ちょっとここでは話しづらくてさ。


出来たら食べ終わってから外で話できると嬉しいかな」



「じゃあ、さっさと食べようぜ」



うんと頷くと、残りのハンバーグに手を伸ばしたんだけど、



「あっ!」



手袋、まだ渡してないや!


急いで残りを食べていると、すでに食べ終わった潤はコーヒーを取ってくると席を外して



私は、フォークを置くと潤に切り出すべく最初の言葉を考え始めた。



「何唸ってんの?」



目の前に湯気の立ったコーヒーを置かれると、考えを中断して顔を上げた。



潤は私の分のコーヒーも持ってきてくれたみたいで、「ありがとう」とお礼を言ってから


意を決して鞄の横に置いていた紙袋を手にした。



「潤、いつもお世話になってるし今日はイブだし。これ大したものじゃないんだけど」