授業が終わると、潤とノノちゃんに手を上げただけで一目散にファッションビルへと走った。



今時のお洒落なお店がたくさん入っているビルも、今日はイブとあってカップルだらけで。



私は入口の案内板から紳士用の小物が置いてあるフロアを確認するとエスカレーターを駆け上がった。



エレベーターなんて待ってらんない!



フロアはもちろんカップルだらけだったけど、私はすでに買うものを決めてあるから、手袋の置いてあるコーナーへ一直線。



複数のお店を見て回って、あちこちにかなり目移りしたけど


少し有名なメンズブランドのお店で、茶色のスエードで結構しっかりしていながらもちょっとお洒落な手袋に一目惚れした。



何か潤に似合うかも?



値段は少し予算をオーバーしてたけど、どうしても潤がその手袋をしている姿を見たいと思ったから、そのままレジまで持って行って



「これ下さい。プレゼント用で!」



気合を入れてお姉さんに言い切った。



少し笑われたけど、綺麗にクリスマス用のラッピングを施してくれたお姉さんにお礼を言ってお店を出る。