だって、潤と約束した24日って明日であって。



明日はクリスマスイブで。



イブと言えば恋人たちが過ごす日であって。



「うっそ!」



両手を口に当ててしまったのは思わず大きい声が出たから。



ホントに明日がイブだという認識がなかった事を知った石原君は



「なんかいいね、佐藤さんって」



そう言って笑っていて。



ハイと差し出された紙を、またまた条件反射で受け取ると



「え?何これ」


「気が向いたら連絡頂戴」



じゃあこれから授業を始めますと講師がマイク越しに言った言葉を聞き逃した私は





石原君の電話番号とアドレスの書かれた紙を呆然と見ていた。





私・・・受験生なんです、ハイ。