｢友達できそう？｣



｢できそうって･･･見たら分かるじゃん｣



｢そうだよね〜真琴って友達多いし。はぁ〜｣



羨ましいと言いながら、卵焼きを口に放り込んでいる愛は



｢何？愛ちゃん友達できそうにないの？｣



一緒に食べていた菜々美から聞かれ、寂しそうに頷いていた。



｢だって、真琴とか春香みたいに私の事大切にしてくれそうな人が見つからなくって｣



ショボーンと効果音が聞こえそうなぐらい項垂れる愛に、私を含め他の子達は目を見合わせていた。



｢あんた、その『大事にしてくれそうな人』ってのと友達って違うんじゃない？｣



今日のお弁当には大好きなウィンナーが入っていて、お箸で掴んでから口に放り込む。



｢だっ、だってぇ〜前後の席は優等生っぽい子達で話しかけられないし、他の子達はクラブの子同士でつるんでたりしてるし｣



帰宅部かつ恋愛一直線の愛は確かに友達が少ない。