落ち着いた私は、潤に「明日、予備校へ行く」と言ってから進路指導室へ向かった。



これからの話次第では、予備校でもクラスを変えてもらう必要が出てくるわけで。



だけど、潤から言われた言葉にすごく救われた気持ちになった私は、自分自身ともう一度ちゃんと向き合いたいって思っていた。



「遅くなりました」



進路指導室の扉を開けると原っちが待っていて、先生の正面にある椅子に腰を掛けると早速進路指導が始まった。



私は浪人できない事、だけどどうしても行きたい大学だから悩んでいる事を正直に話した。



原っちは腕組みをして暫く考えていたんだけど



「佐藤は、別に今の志望校が全然合格ライン圏外ってわけじゃないんだ。だから志望校を変える必要はないと思うんだけどな。


まぁ、浪人できないならランクを下げるっていう事も一案だと思うけど」



う〜んと唸りながら話してくれて、私の事をちゃんと考えてくれる原っちの言葉をちゃんと聞いてから自分の答えを考えようと思っていて。



「先生、はっきり言って?バカだから回りくどく言われてもわかんないし」