机の横に潤が立っていて、キョロキョロと周りを見渡すと、皆帰り支度を始めていた。



・・・気付かなかったよ・・・トホホ。



「今日は冬期講習の説明会だろ?」


「あぁ〜そうだったね」


「予備校行く?」


「う〜ん。説明会っていっても内容知ってるしなぁ」



すでに冬期講習の時間割は昨日予備校で配布されていて


短期で入学する人達の為に開かれる説明会。



在校生は特に行く必要がないんだけど・・・



「マコちゃん!原っちが進路指導室に来いって言ってたよ」



クラスメートに声を掛けられ、前に相談してた志望校の話だと分かった私は「ありがとう!」とお礼を言った。



「進路指導って何かあるのか?」


「あっ、う〜ん。ちょっとね」



ノノちゃんには話を逸らすために言っちゃったけど


潤や他の皆には私の進路の事なんて話せなくて。



「お前さ、何で変に真面目なわけ?」


「え?」


「どうせ、俺らに心配かけさせたくないとか思って相談できないとかだろ?」


「あっ・・・いや〜」



何でそんなことまで分かるんだよ!