ゼイゼイと息を切らせながら実行委員のテントに戻った私に



「こらぁ!」



腕組みして怒りをあらわにしている潤。


周りは笑って私達を見てるけど、私は全然笑えなくて・・・



「お前、顔引きつってる」



ギュウッと両頬を抓られて思わず涙目になる。



「いひゃい!」



力加減できないのかよっ!


潤の手が頬から離れると、痛い痛いと連呼しながら顔を擦っていると、ニヤリと笑った潤は顔を近づけて耳元で



「準備大丈夫だろうな?」



ノノちゃんにバレたんですけど・・・



言おうかどうしようか迷ってると、潤は眉を潜めていて



「お前・・・もしかして」


「あはっ。何でか知らないんだけど、ノノちゃんにバレちゃってて」


「はぁぁぁ?」


「潤も私も見てたら分かりやすいって言われちゃった」



可愛く首を傾げて言ったのに、目の前の潤はその場に座り込んで頭を抱えていて。



あら、スベッちゃった?



「『バレないように動け』って言われたから実行するね」





こうなったらやけくそじゃ!