潤は彼なりにちゃんと自分と向き合って、宮本さんとの付き合い方に答えを出した事はすごく嬉しくて。



だけど、『あの子』っていう言葉がすごく引っかかった。



そういえば『あの子の気持ちを知ってる』って言ってた・・・



「知ってる?」



あと何言ってたっけ?



歩きながら潤の話していた内容を頭の中で整理する。



「前から・・・?」



『前からいるよ』って言ってた。



前からっていつから前?ちょっと前?ずっと前?


ずっと前にあの子の気持ちを知ってるって言った潤。



もしかして・・・?





「真琴」



俯いていた顔をあげると、そこには潤の言ってた『あの子』・・・





春香が目の前に居た。



「どうしたの?難しい顔して」


「あっ、ええと・・・はは、ちょっと疲れたっぽい?」


「何でそこが疑問形?」


「はは。疲れた?」



「真琴?」





「あれ?何でかな?」



潤の言ってた『前から好き』で『気持ちを知ってる子』って言ったら幼馴染の春香しか思いつかなくて。


春香の好きなノノちゃんは潤の今一番の親友で。