鞄を机の横にかけて、外野A、B、Cに気付かれないようにそーっと机に座っている噂の野々宮 光<ノノミヤ ヒカル>という人物を仰ぎ見る。


バレーボール部のエースでモデルでもできそうなほどの長身と爽やかスマイルで実際の顔の造作もよろしくて。


名前までキランと光りそうで王子様ぽく響く。



バレー部の友達情報では他校にファンクラブがいくつもあるぐらい、とってもとってもおモテになるそうで。


朝から、休憩時間・昼休み・放課後と常に彼のいるクラスの廊下にはこの学校のファンクラブ会員が数人はいるらしい。


今までは話でしか聞いた事がなかったんだけど、実際見ると・・・



あんた達ストーカーみたいだよと突っ込みたくなる。



私達の学校は生徒数が多かったせいと建物の構造上、A〜D組とE〜H組みで別校舎になっていた。



だから橋本君といい、私の机に居座っている野々宮君といい、あくまで知らない人だっていたりする。



ってか、人の席にそれも机の上に座って退かないってどういう事よ!


と心の中で突っ込んでいると