19の夏~私の愛した殺人鬼~


「おっさん」


 パソコン画面に視線を向けたまま、ネコが言った。


「なんだ?」


「戸部奈々子は携帯電話を持っってたのか?」


「携帯電話……」


 冬我は呟き、視線を空中へと泳がせる。


 10年も前となると携帯電話が普及を始めたか、それよりも前のことだ。