「俺のことなら気にするな」 背中を向けたまま、ネコがひとことそう言った。 その言葉に冬我はあからさまに眉をよせて、 「背中に目がついてるようなヤツだな」 と嫌味を投げかけた。 「歩きながら話そう」 そう言うと、立ち止まっていた三人はようやくネコの後を追いかけた……。