紳君は、あの後すぐにアルバイトを辞めて、毎日スポーツセンターのプールに通った。

夏休みが終わったらすぐに水泳部に入るから、それまでみっちり練習するんだ、って言って。

もちろん私は、極力一緒に付いて行った。
紳君はそれを嫌がる感じでもなかったし。

紳君とは友達か、水泳選手とマネージャーみたいな、そんな関係から進展はしなかったけど、毎日会えて、話が出来て、自転車に二人乗り出来て幸せだった。

でも、『だった』なのよね…