◇天国まであと四段 「……まりあ……」 私は、少し躊躇いながらも階段へ行った。 すると、一足先にまりあが来ていた。 「……体、大丈夫なの……?」 「うん。今回はちょっとキツかったけど、無事に生還したよ」 そう言って弱く微笑むまりあは、 たしかに前より元気がなかった。 また少し華奢になった体に入院中の辛さがうかがえる。 ……こんなに、弱い体で 必死に生きようとしているまりあに、 死のうとしている私が ”帰ってきてくれて、無事でよかった” なんて言えない。