ダッダッダッ!
そうとわかると竹田がものすごい速さで校門に向かっていく。相当慌てていたのかカバンも持たずに。
……たくっ。俺は渋々竹田のカバンを持って廊下に出た。
南女子校と聞いてまた青木夏月の顔が浮かんでしまった。
色々あって疲れてんのかな俺………。
三階から一階に降りて昇降口で靴を履いた。外に出ると校門で竹田がはしゃいでるのが見えた。ってことは……あそこにいたのはやっぱり長崎千尋だったのか。
俺は竹田に近づいて乱暴にカバンを投げつけた。
「痛っ……てお前かよ!あ。ほらみんな土曜日に遊んだメンバーだよ」
チラッと女たちに目を向けると、たしかに合コンにいたメンバーだった。
長崎は少し気まずそうな顔をしたけど、あの時のことは忘れると決めたから全く眼中にない。
そんなことより、このメンバーがいるってことは……。
四人のケバい女の一番後ろにいたのは紛れもない青木夏月だった。制服姿を見たのはこれが初めてで、少し印象が違って見える。



