結局、無理やり渡された青木夏月のお茶に手をつけることはなかった。 でも紙切れは……家に帰っても捨てなかった。 ズボンのポケットから取り出して、それを財布の中に入れる。 「って、なにしてんだ、俺……」 財布に入れたことさえ自分自身理解不能の行動だった。俺は疲れてるせいだとコンビニで買った弁当を食べて、すぐにベッドに横になる。 深く考えるのは苦手だ。 出口のない迷路をグルグルとする感覚は逃げ場がなかったあの頃に似てるから。