あの雨の日、きみの想いに涙した。




そこには大人しそうな女が立っていた。化粧をほとんどしてなくて俺の周りにいる女とは真逆の清楚な感じ。肩まで伸びた黒髪に服装もデニムにTシャツ。


「えっと……」

俺がなかなか答えないから女は不安そんな顔をしてる。


「あ、ああ、202号室はここだけど」

「もしかしてあなたも一緒ですか?」

「まあ」

男の数は5人、女は4人。もうひとりは後から来るとか言ってた気もするけど、なんか予想外に大人しそうな人が来たからちょっとビックリ。


……こういう女でも合コンに来たりするんだな。


俺は女と一緒に部屋に戻って、渋々また竹田の隣に腰をおろした。