次の日になって俺は朝から憂鬱だった。 

待ち合わせは昼の12時。偶然にも場所は俺の住んでいる香月町。  

香月町はけっこう遊べる所もあって、学生が良く利用する町でもある。俺は自分の住んでる町や家のことを誰かに話したことはない。

だから待ち合わせが香月町なんて本当に偶然だった。


「おー!よく遅刻しないで来たな」

香月駅に着くと竹田と他三人の男がいた。

名前は知らないけどなんとなく見覚えがあるからたぶん同じ学校のヤツ。もちろん、同じ学校だから自己紹介するわけでもなくそのまま近くのカラオケボックスに向かった。


「でも来てくれて良かったよ。ドタキャンされるかとヒヤヒヤしてたんだ」


竹田は嬉しそうに俺の肩を叩く。