あの雨の日、きみの想いに涙した。




そして1週間の学校が終わり、日曜日。休日はいつも昼過ぎまで寝ているのに今日は朝早く目が覚めた。

正直、寝たのか寝ていないのかさえ曖昧で、気がついたら部屋の窓から光が射しこんでいた。


俺はラフな服装に着替えて外に出る前に居間に向かった。青木が供えてくれた花はまだ元気に咲いている。

じいちゃんとばあちゃん。そして母さんが眠る仏壇に線香をあげて「行ってきます」と手を合わせた。


今日は俺にとって、とても大きな日。

早くきてほしかったような、できればきてほしくなかったようなそんな日。

ずっと心の中心にいた父親との再会の日だった。


父親と会ってどうするかなんてわからない。

父親と会ってなにを話すのかもわからない。

だけど絶対に避けてはいけない道なんだと思う。


外に出て玄関のカギを閉めた。その時はじめて自分の手が震えていることに気づいた。

小さくてブルブル震えていた幼い日の自分が〝会いたくない〟と心の奥で言ってる。

俺はギュッと唇を噛み締めてガチャリとカギを閉めた。