あの雨の日、きみの想いに涙した。




校舎の窓からオレンジ色の夕日が射し込んでいた。白い廊下に映る俺の影。

俺はスタスタと歩き、自分の教室のドアを開けた。


俺の足は窓際の一番後ろの席へ。とその時、教室にひとりの生徒が入ってきて、俺の隣の席に座っている女だった。

膝下の長いスカートにメガネをかけた女。別に珍しいわけじゃないけど、俺の周りには絶対いない女の部類。


『あ……日直明日で終わりだから』

消えそうな声で女がぽつりと言った。


日直……?俺はその事実に今さら気づいた。確か日直は隣同士でやるんだっけ。

そういえば最近この女がよく黒板を消していた。


女は少し気まずそうに黒板消しを持ち、今日の日付を消していた。端から見れば真面目そのものの女。

日直の仕事をきっちりとやって、やらない俺を問いただしたりしない。だけど本当は真面目じゃない気がする。

別に興味なんてないけど、隣の席なら嫌でも目に入る。


俺がいつも見ていた景色。窓際から見える景色をこの女もいつも見てるから。