あの雨の日、きみの想いに涙した。






週末が終わり、月曜日の朝を迎えた。

俺は少しだけ早く起きて駅に向かう。そして駅に着いて改札口がある場所で足を止めた。

次々と学生たちが改札を抜けていくのを見ながら、俺は宮野麻奈が来るのを待っていた。

宮野麻奈が何時の電車に乗るかわからないけど、香月駅で待っていれば確実に会えると思ったから。

時間が進むたびに学生の数が増えていき、俺は見逃さないように改札口に注目する。俺がいつも乗っている電車より一本早い電車の時刻が近づいてきて、やっと宮野麻奈が駅に現れた。


茶髪にピアス。そして着崩している制服。やっぱり中学時代の宮野麻奈とは別人だ。


「……ちょっと話せる?」

改札口を通る寸前。ブレザーのポケットから出された定期がピタリと止まった。宮野麻奈は少し考えたあと定期をポケットに閉まう。


俺たちは駅の南口の階段付近に移動した。いつもと反対側に移動したのは青木に会わないため。


「話ってなに?夏月なら次の電車でしょ?」

宮野麻奈は不機嫌そうに駅の壁に寄りかかった。


「青木じゃない。俺は宮野と話にきた」

いつだって俺の頭には青木がいて、宮野に興味を持ったのも青木と関係があると疑っていたから。考えてみれば青木の存在抜きで宮野と会話をしたことがない。


「……私と?でも結局聞きたいのは夏月のことでしょ?」

「違う。今日は宮野と話したくて待ってた」

その瞬間、宮野は切なそうに俺の顔を見た。