「旦那さん…大丈夫ですか?」
かーくんは何の反応もなしに立ち尽くしてたから、看護師さんに心配されちゃってる。
「え……あ……はい、俺は…大丈夫…、です。」
「希ちゃん。旦那さん、相当びっくりしたのね…」
先生は、昔から私を知ってるからか、私のことを『希ちゃん』と呼ぶ。
かーくんの方を見て、優しい笑みを浮かべていた。
「じゃあ、希ちゃん…聞くけど、この子…産む?」
もちろん…
答えは決まっている。
「…はい。」
「わかったわ。では、これから一緒に頑張りましょう。そうだ…旦那さん、ちょっとこちらへ。」
先生はかーくんを呼ぶと、私の隣に座らせた。
そして、おもむろにかーくんの左手首を掴んで、その手を私のお腹に当てた。
「………?」
「2人目だからもうわかると思うけど、これからいろんな場面で旦那さんの支えが必要になってくるから。…しっかりね?」
「…は、はい!!」