希がいないことが気になるなら、違うものに気を向かせればいい。 俺はそう思って、茉央の手にハーモニカを持たせた。 「ほら、こうして…」 茉央を自分の足の上に座らせ、吹き方を教える。 すると、まぁ…イマイチだが、一応音は出てくれた。 茉央も楽しいと思ってくれているのか、覚えた吹き方で何度もハーモニカを吹いていた。 ―数十分後― 「ぱぱ〜?」 「ん?」 さすがにハーモニカ遊びは長くは続かず、俺も飽きてきた頃、茉央が俺を呼んだ。 『ままは?』とか、聞くんじゃねぇぞ…… 「これは〜?」