点数のために覚える名前や年号。

まだ十七歳の私には、それが将来どういう風に作用するか、はたまた作用しないかなんて分かりはしない。

正直言って、今、気になるのは目先の点数に成績に進学。

でも本当は……

点数よりもその中身に興味を示していく中山君は、点数は取れなくてもきっと私よりずっと多くを得ていて。

いつか私なんて軽く飛び越えて行ってしまうのかもしれない。

今まで何の疑問も持たずに丸暗記を繰り返してきた成績の良い私より、中山君のがずっと何かを持っている事は確かだった。