キミ色ヘブン

「おはよう。あれ?髪明るくしたんだ?」

教室に入るなり恵美が私の変化にいち早く気がついてくれた。

「うん」

「可愛いね。ああ、中山君の影響?彼ってそういうのが好きなの?」

恵美の探るような視線に心が跳ね上がる。

「ち、違うよ。中山君は何も言わないよ。ただ私がこっちのがいいかな~って思ったから」

口からでまかせがスラスラと。

海でのカラフル体験が今の茶髪に繋がってることは確かなのに。

そんな些細な事さえ認められない私。何を守ろうとしてそんな嘘を吐いているのか。

自分でもたまに自分が分からなくなる。