185センチを越えるだろう中山君の大きな背中に掴まって顔をうずめると、赤いパーカーからは太陽の匂いがした。
潮の香りとエンジン音に包まれて走る海岸沿いの国道51号線。
一本道をまっすぐに迷いもせずに連なって走るバイク達。まるでこの先が見えているかのように。迷いなんてこれっぽっちもないみたいに。
広い背中を避けて横から前を覗き見ると、そこにはどこまでも透明で深いコバルトブルー。
体に感じる風。
どれも私の知らない世界だった。
潮の香りとエンジン音に包まれて走る海岸沿いの国道51号線。
一本道をまっすぐに迷いもせずに連なって走るバイク達。まるでこの先が見えているかのように。迷いなんてこれっぽっちもないみたいに。
広い背中を避けて横から前を覗き見ると、そこにはどこまでも透明で深いコバルトブルー。
体に感じる風。
どれも私の知らない世界だった。



