キミ色ヘブン

「うわぁ!お前、白川ッ!てめぇ、そんなトコ登って何やってんだ!」

「先生、生徒に『てめぇ』は止めて下さい」

翌日から美術室に通うようになった私って素直だと思う。

素直ついでに本当に先生があの絵を捨てたのかどうか、短パンにTシャツで準備室の作品棚をよじ登って探していたりするのだ。

「あ!俺のその絵、デッサン、触るんじゃねぇぞ!絶対に触るなよ」

「あ、これ?うわッ、これって裸婦じゃん!」

無造作にベニヤ板に貼り付けてあるのは伸びやかな線で優雅に描かれた裸婦の木炭デッサン。

島先生の作品はいつも抽象画に近い。だからこんな繊細なデッサンをする事に驚いていた。