キミ色ヘブン

ああ……

今日は三上さんにじゃなくて、この島先生にとどめを刺される日だったんだって、この時初めて気が付いた。


それでも、水道のシンクに反射する日差しをかったるそうに手で遮りながら

「悔しけりゃ、描いてみろよ。捨てられない油絵」

と瀕死の私に手を差し伸べてくれる。


「俺の製作の邪魔しないって約束すんなら、夏休み中も第二美術室使っていいぞ」

この美術教師は分かりづらい。年中『教師なんざ辞めてやる』と言っている。

優しいのか冷たいのか判断しかねる時がある。

だけど、私は本当は知っている。島先生はいつだって導いてくれているって。

「って白川、なに泣いてんだよ?……面倒くせぇなぁ、おい」

やっぱり、この人は教師だって思う。