キミ色ヘブン

ジーンズの上には濃紺のシミがポタポタと増えていく。

涙がとめどなく流れる。

「うん。そうだね。ごめんね、白川さん。ちょっと話をしたかっただけなのに、泣かせちゃった。僕は白川さんをいつも怒らせて、傷つけてばっかりみたい」

大きな手が『ホント、ごめん』うつむいたまま私の髪を一回だけ撫で、そして隣のブランコから影が消えた。小さな土煙だけを残して。



この涙を一瞬でさらうような風が吹けばいいのに──

そして出来る事なら

この醜い私を一瞬でさらって下さい──