「僕はね、あの時白川さんに一目惚れしたんだと思うんだ。この人はきっと素敵な人だって」
覚えていてくれたんだ。絶対に忘れられていると思っていた。
最後は俯いて顔も見せなかった私を気にも留めてないと思っていた。
ギギーッと隣のブランコが揺れる。
彼の下に広がる影が歪んで見える。
「でも、白川さん特進だし。僕、普通クラスっていうかヤンキー全開でしょ?きっと無理だなぁって思ってたの」
首を伝う汗がやけに静かに落ちて私のジーンズにシミを作る。
「けど。今って今しかなくて。来年が終わったら白川さんはきっと僕を忘れてしまうって思ったら、たまらなくて。振られてもいいから覚えておいて欲しいって思った。だからね、まさか付き合えるなんてホント思ってもなかった」
中山君はいつもみたいに頭をポリポリかく。
そして真顔で言ったんだ。
「でも、『幻想』じゃないよね?今でもあの白川さんはいるよね?」
覚えていてくれたんだ。絶対に忘れられていると思っていた。
最後は俯いて顔も見せなかった私を気にも留めてないと思っていた。
ギギーッと隣のブランコが揺れる。
彼の下に広がる影が歪んで見える。
「でも、白川さん特進だし。僕、普通クラスっていうかヤンキー全開でしょ?きっと無理だなぁって思ってたの」
首を伝う汗がやけに静かに落ちて私のジーンズにシミを作る。
「けど。今って今しかなくて。来年が終わったら白川さんはきっと僕を忘れてしまうって思ったら、たまらなくて。振られてもいいから覚えておいて欲しいって思った。だからね、まさか付き合えるなんてホント思ってもなかった」
中山君はいつもみたいに頭をポリポリかく。
そして真顔で言ったんだ。
「でも、『幻想』じゃないよね?今でもあの白川さんはいるよね?」



