「あ~、あっつ~」 水道の水を頭からかぶり、日陰に寝ころんだ。 目を閉じていても太陽の明るさがわかる。 暑い夏。 最後の夏。 凍らせたペットボトルが、暑さで溶ける音がした。 「朝からいい汗かいてるな」 頭上から声がした。 太陽と私の間に誰かが立っていた。 「サーブのいい音が響いてたから来てみたんだけど、もうダウンか?」 何? 誰?