―さよならなんて―




ドキドキして眠れない夜だった。



鉄平に言われた言葉をひとつずつ全部思い出した。





“中学生同士なら付き合っていたかもしれない”


“かわいい”


“約束の握手”






知らない鉄平。


大人な鉄平。



ドキドキした。




でも、もっともっと鉄平のことを好きになっていた。






どうすればいいんだろう。


逃げたこと、謝らなきゃ。