嘉穂は頷く。


「陸先輩がクラスの先輩達に刺されちゃったんです!早くしなきゃ死んじゃう!!」

と泣きながら伝えた。


町田先生も、直樹も硬直した。


「嘘だろ?相葉のイジメは嘘じゃ、」



直樹は、


「嘘じゃないです!!本当です!!相葉さんはイジメられてるんです!!!」


と言った。


直樹はさっき、職員室に来た。


さちが先生が呼んでたと言うからに職員室に来たはずなのに、来てみれば町田先生は呼んでないと否定していた。


一応、進学校の話は出来たのだが、さちの情報は何なのかと疑問だった。



そうか、俺と相葉さんを引き離すために――――。



直樹は怒りが込み上げてきた。


町田先生は動揺していた。


「どうしよう――――。私は、相葉を……、」


「そ、そんなことより早く救急車呼ばないと、」


職員室中は慌て出し、救急車を呼び、町田先生と、直樹と、嘉穂は陸達のいる場所に駆けて行った。