「……嬉しい」


先輩が呟いた。


「え」


「いや、俺の影響でやろうって思ってくれたんでしょ?なんか嬉しいなって、」


女子バスケの先輩が田村の背中を叩く。


「憧れてただって!!!カッコいいねぇ。ヒーローじゃん!!!田村クン」


バシッ!!!


「痛いっすよ!!!先輩!!!」


陸は嬉しかった。


田村先輩に喜んでもらえたこと。


部活が楽しかったこと。


やっぱり同期は欲しいが、これならやっていけると思った。