ふいうちで核心に迫られ、あたしの心臓が大きく跳ねた。 「な、なんでって……」 そんなの、答えはひとつしかない。 あたしは自分の気持ちにハッキリ気づいちゃったんだから。 でも、面と向かって言うのはやっぱり恥ずかしい……。 思わず視線を泳がせようとすると 「言って。あずき」 「……っ…」 初めて名前を呼ばれた。 それも、まっすぐな熱い瞳で見つめられながら。 「あ…あたし……」 そのとき。 あたしの携帯がけたたましく鳴った。