コウキさんは運転席から後ろに手を伸ばすと、無造作に脱ぎ捨ててあったシャツを取って、投げるようにあたしに渡した。 「ひざ、掛けとけば?」 「え?」 …………あぁっ!! スカートが濡れてるせいで、太もも透けまくりだ! 貸してもらったシャツであわてて隠すあたし。 もう、最悪っ。 せっかくコウキさんとふたりきりになれたのに。 ……あれ? でも、なんでコウキさん、ここにいるんだろう。 「あの……りみは? デートしてたんじゃなかったの?」