君待駅

「な…んで…?」


振り返った先には大きく俺に向かって手を振る知香。
そしてそのまま走ってこっちに向かってくる。


「はぁっ…やっと見つけました…。」

「え?つーかなんで…。」

「えっと…あのっ…
お誕生日おめでとうございます!!」

「へ?」



そう言って差し出された小さな袋。

そういや…今日は俺の誕生日…?



「朝…言おうと思ったんですけど…タイミングが掴めなかったので…。」

「別に明日でも…。」

「それはダメですっ!!」

「え?」

「大切な誕生日ですから、ちゃんと誕生日にお祝いしないと…。」


そう言いながら、真っすぐに見つめてくる知香。