「知香、言ってること可愛すぎる…。
ってか知香自体可愛いけどさ。」

「なっ…えっ…いやっ…私っ…可愛くなんかないですよっ…。」

「それ、無自覚なだけだから。」

「そんなことっ…。」

「あ、つーかさ…知香はちゃんと通常の時間に来てたってこと?」

「えっと…はい…。」

「なのに乗んなかったの?」

「はい。ここで本読んでました。」

「あー…なんか情けなさ倍増してきた…。
ごめん…待たせて。
つーか俺が『また明日』とか言っておきながら待たせるって…あーマジでバカ。俺バカ。」

「そんなことないですよ。
私…茅野くんのことを待つの…好きです。
それに…さっきも言いましたが…
ここで…少しでも茅野くんとお話ししたかったので。」

「あぁー…あーあー!!」

「え…あの…どうしたんですか?茅野くん…?」

「あー…ダメだ…マジで誰にも渡せねぇ…。」

「え?」

「…何でもねぇ。
よしっ!!明日は絶対早く来る!!」

「はいっ!!茅野くんが来るの、待ってます。」