「片瀬さんと話してみたかったんですよね」



さりげなく横に座ると、不自然にならないように気をつけながら、彼女にビールを勧める。



「私と話したいなんて珍しいし物好きですね」



彼女はお酌を受けてから、俺からビール瓶を受け取り、コップに注いでくれた。



「俺、片瀬さんのファンなんですよ」



カチンとコップを合わせてから彼女から注いでもらったビールを一口飲むと喋り始めた。



「やっぱり物好きですよ」



彼女はコップを置くと、煙草に手を伸ばす。



「俺も吸っていいですか?」



極度の緊張を何とか落ち着かせようと思い、彼女に問いかけると