季節は冬を迎え、忘年会当日。





―――『気持ちの持ち方1つで、何事も変わる』





会場の居酒屋に高橋と移動しながら、俺は決意していた。



「俺、ちょっと頑張ってみるな」


「は?」



高橋は「何を頑張るんだ?」と聞いてきたが内緒だと答えた。





―――少し自分から彼女に近づいてみよう。



周りは片瀬さんファンだってこと知ってるし。



―――ならその事を利用すればいいじゃないか!と。



「お前が前向きになる理由が知りたい」



高橋は訳が分からないながらも、片瀬さん絡みだと気付いたようで。