居酒屋を出て、タクシー乗り場の近くにある地下のバーへと足を運んだ。 重そうな木の扉を開けると、カランとドアの上のベルが鳴り 「いらっしゃいませ」 カウンターの中から髭をはやしたマスターと思われる男性が穏やかな笑顔で出迎えてくれた。 ちらほらと数名の客がいるだけで、雰囲気は落ち着いている。 「カウンターでよければどうぞ」 奥のカウンターが空いていたので、2人で腰掛けると熱いおしぼりが差し出された。 「マスター久しぶり」 高橋が声を掛けているから、何度か来たことある店だと分かる。