倉庫の扉が少し開いていて、中から小声だけども社長の声が聞こえた。 社長室は本社にあるため、昼間は顔を出す社長も就業時間外に訪れることはめったにない。 飲み会では明け方までとことん飲むが、普段は愛妻家の為仕事を終わらせると真っ直ぐ家に帰る。 不思議に思っていると、また高橋は人差し指を口にあてた後、俺の耳元で囁いた。 「中に社長と藤井部長と岡本さんがいる」 ―――この前同期のメンバーで話した内容が思い出された俺は、思わず固まった。 「藤井、今日会社に奥さんが来られた」 社長は話を始めた。