新入社員なんかは、彼女からの電話に竦みあがっている。 ―――俺だったらお叱り電話でも嬉しいのにな。 残念ながら、事務処理もきっちりとこなしていた俺は彼女からのお叱りは受けたことがなく 時々得意先やお客さんからの用件を聞くぐらいで。 同じビル内に事務所があった頃ですら、あまり接することのなかった機会が 事務所の移転とともにほとんど無くなり 俺の彼女への気持ちは周りに『片瀬さんファン』で定着しているこの頃。 『わざと間違えたらいいのに』